2007年6月19日火曜日

○第9回目 ロジックを伴うマクロと操作マクロ
 用語としては、確立したものはありませんが、気分的には、マクロをロジックを伴うマクロと操作マクロに分けたくなります。マクロをロジックを伴うマクロ(ロジックマクロ)は、普通、頭に浮かぶようなプログラムのことで、操作マクロは、操作手順を単純に記録したマクロのことです。ロジックマクロの中に操作マクロの部分は入っているのが普通ですが、主にという感じで使っています。なお、完全な操作マクロというのもありますがそれはかなり限定されてしまいます。有益なマクロは、二つの連合のもので、操作の機能を中心にしたものがいってみれば操作マクロでしょうか。

 マクロを作る着眼点としては、この機能または操作が自動化されたら便利だなあ、とか、この機能または操作が簡単に指示できれば、便利だなあ、というようなことを洗い出すことです。よく、大きなことを洗い出そうとしますが、それは作るのが大変で、どこかで挫折しがちになります。小さな機能でも十分便利です。小さな機能を多く集める、という考えがいいのではないでしょうか。
 そこで一例。
 エクセルの操作で、一番多いのが、コピー関係、印刷関係、セルの編集関係でしょうか。その中で、印刷を取り上げて見ましょう。
 必ず印刷という操作は必要になります。印刷条件がきまった後で、どんな内容の印刷をしますか。
 シート中に何ページ分かあると、いつも全部印刷ではないですよね。今回は3ページから後、今回は2ページだけとか、ページの範囲を与えて印刷するというのも結構便利な操作マクロです。
 また別の例として、部分印刷、つまり指定された範囲のみ印刷があります。
 範囲を指定した後でマクロを動かすということだけで印刷できるとなると便利です。
 このへんのニーズの洗い出しが、そのマクロをつくろうという、気持ちを作り出すのです。人から与えられた場合は、そのマクロの生命は短いケースが多いのではないでしょうか。
 基本的な考えは、事務の効率化はヒットでもいいということです。ホームランを狙う必要がないのです。かえって、逆にデメリットになります。
 少しずつでも積み上げることこそ、事務屋の資質の向上につながるのです。スタンドプレー的ではなく、コツコツとヒットを繰り返すことが大事なのです。

 また、マクロは作れなくても、便利と思われる機能はないかの洗い出しも必要なのだと思います。
 まずはニーズの洗い出しから。
 
 ※操作マクロで操作しても、マウスでやってもほとんど変わりないのではないかという疑問がわくと思います。
 マウスはどうかわかりませんが、単純な操作マクロの場合は、キーボードでの操作と、操作回数はほとんど変わりがないのが普通です。特にマウスの場合は、ツールバーに専用のアイコンがあるのでそれを使っての操作などかえってめんどくさいのではないか、と思うと思います。
 へんな言い方をすると、それはそのとおりなのです。
 じゃあ、操作マクロの効率的なところは何なのか?
 それはショートカットが効くということです。ですからつくられたマクロは、例えば、Ctrl+Shift+bなどで起動が可能なのです。これはキーボード操作ではメリット大です。
 通常でも、エクセルのショートカットにはいろいろなものがあります。それに更に追加できるということなのです。マウス操作の場合は、ショートカットという機能がありませんので、このへんの状況がわからないかもしれません。
 
 例えば、よく使う機能で、セルの結合があります。キーボードでは、範囲を指定した後に、Ctrl+1で書式ダイアログを開き、その中の配置タブを開き、セルを結合をクリックします。
 それが、範囲を指定した後、Ctrl+Mで出来るとしたら、かなり効率的になるのではないでしょうか。筆者もよく使っています(文字横中央配置もあわせて入れています)。この逆の処理をマクロにし、Ctrl+Shift+Mとしたらどうでしょうか。(Mはマージ(結合)するからとった)
 この二つのマクロは操作マクロから簡単に作成できます。あとはこれにショートカットをつけるだけです。
 
 筆者は、マウス操作は遅くなるので、キーボード操作にしなさいと機会あるごとにいっているのですが、残念ながら10人中10人はマウス操作のままです。それほど居心地がいいのです。効率性を正確に比較して説明すると、かえって反発を受けます。大きな壁を感じます。
 マクロの機能を生かすためには、キーボード操作が必須です、が、強制はできないという思いをもっています。その部分だけキーボード操作にするだけでもメリットはあると思います。

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